SSブログ

ドラバイト(苦土電気石) [鉱物_サイクロ珪酸塩鉱物]

121010denki1.jpg
121010denki2.jpg

ドラバイト dravite(苦土電気石)
[ サイクロ珪酸塩鉱物 ] 成分:NaMg3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4
モース硬度:7〜7.5

トルマリン(電気石)の一種で、マグネシウムを主成分とする。(和名の「苦土(くど)」はマグネシウムを指す)主に変成岩や火成岩中に生成する。

成分中のマグネシウムが鉄と入れ替わるとショール/スコール(鉄電気石)になる。トルマリンの分類で鉄とマグネシウム両方が含まれているものは、鉄の方を多く含むものをショール/スコール、マグネシウムの方を多く含むものをドラバイトとする。

色は褐色のものが多く、短波紫外線で黄色の蛍光を発する。その特徴と色がアンダリュサイト(紅柱石)と似ている為、混同することがあるので注意が必要。

名称はオーストリアの Drave(Drau)川の名前に因んで命名された。


トルマリンは10月の誕生石。石言葉は「無邪気」「潔白」「希望」。


愛媛県四国中央市土居町・五良津山産のドラバイトです。
中央辺りに集まっている黒っぽい柱状結晶のものがドラバイトになります。短波紫外線で黄色に蛍光するとの事でしたが、我が家のブラックライトは長波紫外線なので蛍光は見れませんでした……残念。

骸晶(ワニ水晶) [鉱物_酸化鉱物]

121003gaisyou1.jpg
121003gaisyou2.jpg
121003gaisyou3.jpg

Minas Gerais Brasil(ブラジル ミナスジェライス)産の骸晶。ワニ水晶とも呼ばれています。Crystal Worldさんで購入。

骸晶とは、結晶が形成される過程において、隅および稜の部分のみが急速に成長することで、結晶面の中央部の成長が遅れたために面が形成されず、その結果凹んだ不完全な面に囲まれた結晶の形状を言います。
このような形は食塩の結晶が典型的ですが、ミネラルフェアなどで良く見られる、人工的に作られたビスマス結晶の方が目にする機会は多いかな?


名称は「内部が透けている」を意味する「スケルトン」が、「スケルタス」→「骸骨」と誤訳されて行き、骸骨水晶と付いた名残という説と、この形の水晶が骸骨のように見えたところから骸骨水晶→骸晶となった、という説を見ました。うーん、どちらも若干ピンと来ないのですが……正解はどうなのでしょうね?(^^;)

骸晶はもちろん見られるのですが、3枚目の写真の角度で見ると花びらのように見える所が気に入って購入しました。根元の方から濃い茶色 → 薄い茶色 → 透明のグラデーションになっているところもお気に入りです♪


▼ 水晶の詳しい説明を読む(追記)


鉱物関連の用語まとめ [石言葉、お手入れ、他解説]

原石やアクセサリーの解説時に使用している用語のまとめですが、どちらかと言うと自分メモに近いのですけれども(^^;)。そんな訳でこちらも随時更新形になります。
新しく記述したものをトップで、以前に記述したものはその都度追記の方にまとめていく形を取りたいと思います。誤記等見付けられた方はメールフォームなどでお知らせ頂ければ幸いですm(_ _)m


[炎色反応:えんしょくはんのう]
ある特定の元素や塩類を炎の中に入れて熱すると、銅は緑色、ストロンチウムは紅色、カルシウムはオレンジ色と、それぞれ特有の色を示す。この性質を炎色反応といい、鉱物に含まれている成分を知るために用いられる。

[カラット]
宝石の重さをあらわす単位。1カラットは200mgで「ct」という記号であらわされる。また、金の純度を示す単位でもあり、記号は「k」もしくは「kt」。24kが純金と定められている。

[結晶:けっしょう]
鉱物を構成する原子は規則的に並んで結びつき、それが対称性をもって積み重なる。それを結晶という。水銀やオパールなどの非晶質の鉱物以外は結晶の状態となっている。水晶のように目に見えるもののほか、顕微鏡を用いないと見えない微小なものもある。
この原子の並び方による特性で、結晶は大きく6つに分けられる。
等軸晶系
 基本的に3辺が等しく、直角で交わるサイコロのような形。岩塩、黄鉄鉱、柘榴石など
正方晶系
 2辺が等しく、サイコロをのばしたような形。水鉛鉛鉱、ベスブ石、ルチルなど
六方晶系
 六角形や三角形を基本にした形。緑柱石、燐灰石、赤鉄鉱、菱マンガン鉱など
斜方晶系
 同じ長さの辺がない直方体。重晶石、かんらん石、コルンブ石、アンダルサイトなど
単斜晶系
 ひとつの角度が90°ではない形。石膏、正長石、普通輝石、鶏冠石、アクチノライトなど
三斜晶系
 3つの角度が90°ではない形。斧石、バビントン石、藍晶石、カオリナイトなど

[結晶構造:けっしょうこうぞう]
結晶の中の原子の並び方のこと。目には見えないが、原子の配列は同じ鉱物では常に一定となっている。

[産状:さんじょう]
鉱物は地球のどのような場所にどのように出来るか、その鉱物の出来る状態を産状という。
鉱物の誕生は、地下の高温や圧力、冷却、浸食、風化、堆積、マグマとの接触、地殻運動など長い年月をかけた様々な条件に左右されるが、大きくは地球の内部を巡る岩石(火成岩、堆積岩、変成岩)の中で誕生し、熱水鉱脈や酸化帯、ペグマタイトといった岩石の形成場所の状態に影響される。

[条痕 :じょうこん]
鉱物が粉末になったときにあらわれる色のこと。条痕板と呼ばれる白い素焼きの陶板の上や、茶碗の底、タイルの裏側などでこすると確認出来る。

[堆積岩 :たいせきがん]
海や湖に、礫や砂、泥、生物の遺骸などが積もり、固まって出来た岩石。

[断口 :だんこう]
ハンマーなどで叩いて割れた形状のことで、凹凸状や貝殻状、平坦状、針状など、様々なものがある。

[比重 :ひじゅう]
同じ体積の水を1とした時の鉱物の重さを示すもの。鉱物の場合は一般的に、比重が2〜4の間が多く、4以上は重い鉱物とされる。

[劈開 :へきかい]
最も弱い方向に揃って規則的に割れる様子をあらわす言葉。劈開で割れた面は必ず平面になり、「完全」「明瞭」「不明瞭」「なし」の4つのタイプに分けて示す。

[モース硬度:もーすこうど]
硬度とは鉱物の硬さのこと。ドイツの鉱物学者フリードリッヒ・モースによって定められたモース硬度によって示される。
硬度1……もっとも柔らかい鉱物。つるつるした手触り。
硬度2……指の爪でなんとか傷をつけることが出来る。
硬度3……硬貨でこするとなんとか傷をつけることが出来る。
硬度4……ナイフの刃で簡単に傷をつけることが出来る。
硬度5……ナイフでなんとか傷をつけることが出来る。
硬度6……ナイフで傷をつけることが出来ず、刃が傷む。
硬度7……こすりあわせると、ガラスや鋼鉄、銅などに傷がつく。
硬度8……こすりあわせると、石英に傷をつけることが出来る。
硬度9……石英にもトパーズにも傷をつけることが出来る。
硬度10……地球上のあらゆる物質のなかでもっとも硬い。

硬度1:タルク(滑石)、2:ジプサム(石膏)、3:カルサイト(方解石)、4:フローライト(蛍石)、5:アパタイト(燐灰石)、6:オーソクレース(正長石)、7:クォーツ(石英)、8:トパーズ(黄玉)、9:コランダム(綱玉)、10:ダイヤモンド(金剛石)を基準にした硬度順位になる。
尚、0.5は2分の1ではなく、ほぼ中間という意味である。


用語まとめ(過去掲載一覧)


スギライト(杉石) [鉱物_サイクロ珪酸塩鉱物]

120905sugi1.jpg
120905sugi2.jpg

スギライト sugilite(杉石)
[サイクロ珪酸塩鉱物] 成分:KNa2(Fe,Mn,Al)2Li3Si12O30
モース硬度:5.5〜6.5

スギライトは日本の愛媛県岩城島で調査・採取され、1977年に認定された新鉱物。
ルブライトやスジライトとも呼ばれる。

岩城島のスギライトは閃長岩中からうぐいす色の結晶で産出し、曹長石やエジリン(錐輝石)、チタン石、褐簾石などを伴っていた。その後、南アフリカのカラハリ砂漠にあるウェッセル鉱山からも紫色の鉱物が発見され、同じ鉱物であると判明した。
アフリカ産のスギライトはマンガン鉱床中に、細かい粒状の褐色のエジリンと共に層状で産出する。
色はうぐいす色や紫色、赤紫色。紫色の彩色はマンガンに起因する。

名称は、この鉱物を発表した岩石学者、村上允英の師である杉健一教授にちなんで命名された。


石言葉は「浄化」「冷静」。


南アフリカ産(ウェッセル鉱山)のスギライト。
以前ミネラルフェアで海外の出展社から購入したのですが、社名を失念してしまいました;
赤紫色と紫色が見られるとても綺麗な標本です。

リモナイト(褐鉄鉱) [鉱物_酸化鉱物]

120822limo1.jpg
120822limo2.jpg
120822limo3.jpg
120822limo4.jpg

リモナイト limonite(褐鉄鉱)
[酸化鉱物] 成分:FeO(OH) モース硬度:5〜5.5

褐鉄鉱は主に鉄を含んだ鉱床が酸化したもので、単独の鉱物というよりは鉄の水酸化物の総称と言える。
多くはレピドクロサイト(鱗鉄鉱)とゲーサイト(針鉄鉱)から出来ていて、天然の状態ではヘマタイト(赤鉄鉱)や粘土鉱物、酸化マンガンなどの不純物が混じっている。

沼地などで鉄を含む水が沈殿作用を起こすことで草木などの化石を含む褐鉄鉱を作ることがあり、「沼鉄鉱」という別名で呼ばれている。いわゆる「鉄サビ」も褐鉄鉱の一種である。

結晶形を示さず、多くは土状の塊で産出するが、針状やブドウ状のものもある。(土状のものはモース硬度は1に近くなる)色は黄褐色や褐色、黄色、黒色など。
石英等の鉱物の内部にインクルージョンとして混入する物質の一種でもあり、インクルージョンとしての外見上は黄色、黄金色、褐色をしている。水晶の中に、針状・毛髪状・繊維状の内包物となって出現することが多い。

かつては鉄の主要な原料だったが、現在では製鉄にはあまり利用されず、油絵用の黄色い絵の具の材料として採掘されることが多い。また、体臭や糞の臭いを減らす効果があり、家畜やペット用の餌と混ぜたものも作られている。

名称は、ギリシャ語で「草地」を意味する leimon に由来する。


Bou Azzer, Morocco 産のリモナイトです。ALAIN CARIONさんで購入。
最初バナディナイト(褐鉛鉱、バナジン鉛鉱)かと思ったのですが、結晶の形が六角形ではなく、フローライトのような立方体が集まったような形をしていたので面白いと思ってゲットしました。

が、調べてみたら、リモナイトに結晶形のものはあまりないような説明が……あれ?;
画像検索をしてみたら立方体のリモナイトも若干あるようなので、これもそうなのかしら?(^^;)

鉱物写真の撮り直し3 [鉱物_その他]

昔の記事の写真撮り直し→差し替えたものの紹介その3です。
(量が多いので追記に収納させて頂きました)

photo_re3.jpg


▼ 撮り直した写真を見る(追記)


メルフォお返事 [お知らせ、その他]

メールフォームで頂いたメッセージへのお返事になります。
 (個人様宛になりますので、追記に収納させて頂きます)


▼ お返事を読む(追記)


地球の鉱物コレクション、マイベスト10 [鉱物_その他]

メルフォメッセージで鉱物コレクションでのBEST10を聞かれたので、何とか10個絞ってみました。む、難しかったです〜!!

あくまで「鉱物コレクション」内で自分がゲットした石の中から選んだ10個です。順位は付けれませんでした……(^^;)。写真と好きなポイントを付けたら長くなったので、追記に収納します。


▼ 地球の鉱物コレクション、マイベスト10(追記)


 
 
 
 
 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。