フクサイト(クロム白雲母) [鉱物_フィロ珪酸塩鉱物]
1つ前の記事で紹介したマスコバイト(白雲母)の一種で、酸化クロムを含むフクサイト(クロム雲母)です。
Senhor do Bonfim, Bahia, Brazil 産。
フクサイトですが、耐熱性のある絶縁材料として真空管やアイロンの内部に用いられたり、耐熱性のある透明材料としてストーブののぞき窓にはめるなどの使い方もされていました。
もちろん前回紹介したマスコバイト同様、微粉砕したものを塗料に混ぜて、パール光沢を持たせる顔料としても使われたそうですよ。
フクサイト fuchsite(含クロム白雲母)
[ フィロ珪酸塩鉱物 ] 成分:K(Al,Cr)2(AlSi3)O10(OH)2 モース硬度:2〜3
マイカ mica(雲母)グループの中のマスコバイト muscovite(白雲母)の一種で、緑色のものを言う。この緑色はクロムを含む事で生じ、その含有量により色の濃淡が微妙に変わるのが特徴。
雲母片岩、変成ドロマイト、大理石などの中に、微細な結晶が集合した塊や薄い板状の結晶で生成し、大きな結晶は疑六角板状で現れることが多い。
ちなみに、グリーン・アベンチュリン・クォーツにアベンチュレッセンス(*)を与えるインクルージョンは、この鉱物の細片結晶である。
*アベンチュレッセンス
宝石の中に混ざる他の鉱物(雲母やヘマタイト、ゲーサイトなど)の細かな結晶に光が反射し、キラキラと輝く効果のこと
英名の由来ですが、鉱物コレクションでは『ドイツの鉱物学者ヨハン・ネポムク・フックスにちなんで名付けられた』とあるのですが、自分の持っている本では『スウェーデンの科学者 Fucks の名前にちなんで・・・』とあるのですけれども(汗)。どちらが正しいのでしょう…?>ちょっとweb上で検索した限りでは分からなかったです(^^;)
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