SSブログ

紅簾石片岩<岩石> [鉱物_岩石]

120229ps1.jpg
120229ps2.jpg

結晶片岩 crystalline schist/片岩 schist
[ 変成岩 ] 成分:主となる変成鉱物により異なる

広域変成岩の一種で、地下深部での再結晶化により「片理 schistosity」と呼ばれる雲母、緑泥石、滑石、角閃石などの葉片状や板状の結晶が、一定方向に配列した構造を持つ。岩石は片理に沿って板状に割れやすい。
再結晶が進まず片理の発達しなかったものは千枚岩やスレート、逆に再結晶が十分に進んで縞状の構造が顕著になったものを片麻岩という。 

片岩は広域変成作用の過程で生成した主となる変成鉱物の量に応じて、鉱物名を接頭語に付けて呼ばれる。
・紅簾石片岩(piemontite schist)……マンガンを多く含む緑簾石族の鉱物である紅簾石を含み、桃色を呈する結晶片岩。石英片岩(quartz schist) の一種。
・藍閃石片岩(glaucophane schist)……藍閃石を多く含み青色を呈する結晶片岩。藍閃石のほかリーベック閃石や苦土リーベック閃石を豊富に含み、その他にひすい輝石やオンファス輝石、パンペリー石などが含まれる場合も多い。その色から青色片岩(blueschist)ともよばれる。
 一般的に大きな岩体として形成される事はなく、結晶片岩中にブロック状のものが分散して存在する。
・緑泥石片岩(chlorite schist)……緑簾石片岩(epidote schist)、緑色片岩(green schist)とも呼ばれる。マグネシウムや鉄を主成分とするクリノクロアやシャモサイトなど、緑泥石類の鉱物を豊富に含み、緑色の外観を呈するもの。
 通常、緑泥石の仲間は六角柱状や板状になることが多いが、緑泥石片岩中では葉片状の細かい結晶となって並んでいるほか、粗い結晶が斑状で見られる事もあり、きめの細かい玄武岩質の体積岩層が熱や圧力によって変成することで生成する。凝灰質千枚岩とともに産することもある。
・雲母片岩……もともと存在していた粘土質の岩石が、熱や圧力によって変成し、白雲母や黒雲母、クロリトイド、パラゴナイトなどを豊富に含む、葉片状の固まりとなった岩石。鉄ばん柘榴石を豊富に含むものは「柘榴石雲母変岩」と呼ばれる。
・石灰質片岩……主に石灰岩が低温から中温、低圧から中圧の変成を受けてできる片岩を指す。方解石のようにカルシウムを含む鉱物を必ず含有し、白色のものが多いが副成分として含まれる鉱物の種類によって、様々な色になる。
 とても柔らかく風化しやすいため実用的な価値はそれほどないが、イタリアのアオスタ渓谷のものは比較的丈夫なため、屋根瓦などに用いられている。

さらに源岩の種類を冠して、泥質片岩(pelitic schist)、砂質片岩(psammitic schist)、礫岩片岩(conglomerate schist)、あるいは塩基性片岩(basic schist)などという呼び方がされることもある。

名称は、ギリシャ語で「裂ける、割れる、分けられる」を意味する schistos がラテン語の(lapis)schistos となり、近代ラテン語の schistus を経て、英語の schist となった。


鉱物コレクションNo.109から。
解説文が遅くなってしまってすみません;

解説文を書いていて、折角なら藍閃石片岩と緑泥石片岩も欲しいなぁと思いました。こういう色違いなら欲しいのですが……次のミネラルフェアでちょっと探してみようかな。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

トラックバック 0

 
 
 
 
 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。